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東京からのメッセージ

関東の人間も地震後、GWぐらいまでは、落ち着かない日々を過ごしていました。
そのショックが癒えてからも人が集まれば『終わりの見えない被災地の為になにか出来ないか』と 考え続ける人は多くいます。
【わののわ】は、仙台の友人からのメールによって動き出しました。
毎日、生活物資を買うのに並ぶ毎日なのに、食事の時に自分のうつわがあるだけで幸せな気持ちになれた。
うつわのチカラって凄い…。
精神的に追いつめられた仙台の生活でのその一言は関東の友人に伝わり「うつわでつながろう」と、 イベントを開くことになりました。
言い出してから約2ヶ月で始まったイベント。
実労1ヶ月で開催にこぎつけた荒削りのイベントを<0回目>として開催しました。
このイベントの中身は「うつわを売る」だけのものだったかもしれません。
それなのに、小さな会場に2日間で300人もの人が訪れ、楽しみ、自分だけのうつわを見つけて、 笑顔で帰って行きました。
「なんでうつわを売ったり、買ったりするだけでこんなに楽しくなれるんだろう」。
スタッフも思いました。思い返せば、それはうつわを介して、人との交流でした。
二日間、良く笑いました。地震のことは何度話しても尽きませんが、 このときは、仙台以外の人が多く来ていたのでまた話しました。
震災の恐怖は、話をして、共有してもらうことで、少しずつ安らいで行くようです。
大好きなうつわが割れて悲しかった。また割れるかもしれないけれど「自分のうつわ」を持った満足感。
それは「震災時にはなかったゆとり」につながり、「普通の生活」への証なのです。
震災から5ヶ月。仙台に来た人は、アーケードにひしめく人ごみに 「仙台はもう戻ったんだ」と思うでしょう。
しかし、よく見ると、閉店した店、割れた壁、再検査で閉鎖を余儀なくされた店…
決して戻ってはいませんでした。
仙台に暮す人々は「今も、地震と隣り合わせ。精神的には地震直後と変わらない」と言います。
そんな中での【わののわ】は来るだけで何故か楽しくなるイベントなのです。
被災の気持ちから逃れる、などという逃げ腰ではありません。
楽しい時間は自分たちで作るのです。楽しい気持ちは人に伝染します。

北の玄関口、仙台には近隣からも多くの人が集まります。
仙台に元気が戻ることは東北の元気に繋がります。
0回目と同じく、1回目も手作りです。
決して大げさなことはできません。でも、少しだけパワーアップして、 関わってもらう人もちょっと多くなって、スペースも大きくして、作り手さんもちょっと増えて、 この楽しさを共有したいと思います。
東京より(日野明子)